初心者向けの必勝法

まず最初に謝っておきます。タイトルは釣りです。
世の中に絶対はなく、ましてや競馬に絶対はないので、必ず勝つ「必勝法」なんてないと思っています。ただちょっとでも勝ちに近づける手法を「必勝法」と言っているのでしょう。

さて初心者向けということで、私が十数年前に研究に研究を重ねて編み出したニセ必勝法である「ツインカム4バルブ作戦」をサイトリニューアル記念として特別に伝授しましょう。
高配当がバンバン当たるわけではないけれど、そこそこ当たってそこそこの配当も得られて競馬を楽しめるという初心者向けの馬券術で、対象券種は馬連です。
ざっくりいうと、「機械的に絞りつつ自分の予想を織り交ぜる手法」です。

ツインカム4バルブ作戦とは

ツインカムというのは自動車のエンジンでDOHC(Double Over Head Camshaft)のことなんですが、本筋には全く関係ないので詳しく知りたい人はググってくださいね。
この作戦では軸馬を2頭選びますので、カムシャフト(カム軸)をツインにすることからツインカム作戦と名付けています。

4バルブの方はエンジンの一つのシリンダーに吸気バルブと排気バルブが2本ずつ、合計4本あるやつなんですが、これはまあ相手馬を4頭選びますのでこれをバルブに例えて「ツインカム4バルブ作戦」と呼んでいます。

競馬が趣味になる前はクルマが大好きだったので、この馬券術にピッタリの名前として真っ先に浮かんできたのが自動車用語だったわけです。
若い頃、田舎住まいで娯楽もありませんからクルマくらいしかお金使うとこなかったんですよね。まあ、お金もありませんでしたけど。

人気組み合わせの出現率

さて、ここで問題です。
1日12レースのうち1番人気も2番人気も連対しない、つまり3番人気以下の馬で(馬連が)決まるのは何レースくらいあると思いますか?
これが過去3年のデータで調べてみると、出現率にして26.6%。1日12レースに換算すると3レースとちょっとなんですね。逆に言うと、12レースのうち9レースくらいは1番人気か2番人気のいずれかが連に絡むということ。

無条件で1番人気と2番人気をそれぞれ馬連の軸にすることによって、3レースについてはハナから捨てることになりますが、残りの9レースは馬券の守備範囲に収まっています。これがツインカム。

問題は相手をどう選ぶかです。
1、2番人気のいずれかが連に絡む9レースのうち、相手が9番人気より下位の馬であるケースはどれくらいあるのか。
これが実は全体の7.7%、12レース換算すると1レースに満たないんですね。
ということは、1、2番人気のいずれかが連に絡み相手が8番人気以内で収まるレースが全体の約2/3、12レース中8レースはこのパターンにはまることになります。
1番人気と2番人気の組み合わせも含めて相手を3~8番人気の6頭にすると、馬連の組み合わせは13点ですのでこれで(確率として)8レースは当てられることになります。

最強のデータベースソフト「TARGET frontier JV」の馬券シミュレーション機能を使って過去3年のデータで確認したところ、レース的中率は65.8%でした。出現率どおりだから当たり前か。
単純にこの13点を買っていれば1日12レースのうち約8レースは当たっちゃうんですね。もちろんこれは確率的な話であって、10連敗以上するケースも何度もありましたので念のため。

問題は回収率で、これが77.6%。JRAの馬連の払戻率は77.5%ですので、本当に平均的な回収率に集約されてしまいました。勝てもしない、負けもしないけど3回のうち2回は当たった喜びを感じられる馬券術ですね。

買い目を絞ろう

さて、これでは相手が3~8番人気の6頭いますから「4バルブ」になっていないですね。なのでここから4頭に絞らなければなりません。

その前に、1番人気と2番人気の組み合わせをどうするか。買うか、買わないか。
この組み合わせの出現率は15.5%、12レースに換算すると2レース弱ですね。
これを買い目からはずしたシミュレーションをしたところ、レース的中率は50.3%に下がりました。また、回収率はほとんど変わらず77.5%でした。

ツインカム4バルブ作戦でのおすすめは「買わない」です。
回収率が同じならレース的中率が高いほうが良さそうなものですが、この組み合わせは馬連でも当然1番人気ですから当たっても配当が低いんですね。
均等買いだとレース単体で絶対にプラスにはならないですし、ゴール後の感情として「なんだ、やっぱ人気どおりかよ、つまんね~」と喜びの度合いが低いです。※個人の感想です

ここまでは1~8番人気の馬をピックアップすればよいのですから自動的に決まります。
ここから「自分で予想(決断)して馬券を買う」というプロセスに入ります。
3~8番人気の6頭の馬の中から4頭に絞らなければなりません。
この一番肝心な部分が個人の裁量になる時点でもはや必勝法でもなんでもないですし、ここまで読んでくれた初心者の方には申し訳ないですが、アナタしだいの部分です。

ヒントとしては、2頭消すだけです。
例えば、
・馬体重が前走に比べて2ケタの増減がある(必ずしも悪いわけではないが)
・パドックでかなり入れ込んでいる(ゼッケン下から白い泡が出るレベル)
・リーディング下位の騎手(ただし減量ジョッキーはワンチャンあるので残したい)
・迷ったら3、4番人気はとりあえず残し、5~8番人気から2頭消す

この部分(馬をチョイスする力)を磨いていくことで競馬力の上達にもつながり、長く楽しんでいける源にもなると思います。

馬券を買おう

マークカードを使う場合は「フォーメーション(赤のカード)」がいいでしょう。
場名、レース番号、式別は馬連にマークを。

1頭目の欄に1番人気と2番人気の馬番をマーク。2頭目の欄に3~8番人気の中から選んだ4頭の馬番にマーク。金額は均等買いになるので予算に合わせてお好みで。
これでツインカム4バルブ作戦、8点買いの出来上がりです。100円ずつで800円ですね。

千円使い切っちゃおうという場合は、残りの200円を2番人気⇒1番人気の馬単へ。
人気どおりであって人気どおりでないところに投入してみましょう。平均配当は1,200円に近いです。

なお、人気はできるだけ最終オッズに近いほうがいいと思います。ここまでの分析は確定オッズによるものなので、早い段階でのオッズで判断すると大きく違ってくる可能性があります。
ただ逆にそれがいい方向に働く場合もあるので一概には言えませんが、すべては偶然ですので基本的にはパドック周回が終わって本馬場入場した後くらいのオッズがいいかと思います。

後はレースを楽しもう

1⇒2番人気で決まったら「なんだ、やっぱ人気どおりかよ、つまんね~」と嘆きましょう。
3番人気以下で決まったら「これは最初から捨てたレースだった」と諦めましょう。
自分の決断で消した馬が来て馬券を取り逃したときは「あ~っ!やっぱりこっちの馬にしておけば・・・」と己のチョイスを反省し悔しがり、次のレースに向けて気持ちを切り替えましょう。

これも競馬の醍醐味です。
そして決してツインカム4バルブ作戦を恨んではいけません。
「必勝法」ではないのですから。

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