我が愛馬その3、セコンドピアットの22ことピエタンツァ号。
インゼルの募集カタログでは「鍛え上げた能力をレースで思う存分に発揮し2歳のデビューからクラシックロードに乗れる逸材」「道悪でもスピードを削がれずに2歳時からのデビューを期待」というコメント、そして1歳の9月時点の馬体重が516キロと牝馬離れした馬格。
こりゃもしかしたらとんでもない大物になるかも、と大きな期待をして出資したところなんだか脚元に疲れが出やすい体質(巨体過ぎたか?)のようでなかなか北海道を離れられない。
そして骨瘤やら繋靱帯炎やら発症して養生しているうちに夏が過ぎ、秋が過ぎ。冬の便りが届く頃ようやく脱北して山元トレセンへ。まあその間にピーク時(1歳の秋)には540キロもあった馬体重はしっかりダイエット(筋肉じゃなかったんかいw)した結果480キロ前後まで絞られ、年が明けて2月末にようやく栗東トレセンに入厩となりました。しかしゲート試験はすぐに合格できたものの、やはり脚元については慎重に進める必要があったようで再びリフレッシュ放牧。
おいおい、いったいいつデビューできるんだい?とヤキモキしながらようやく迎えたデビューの日は結局オークスの前日だったという。うーん、2歳でデビューしてクラシックロードに乗れる逸材だと聞いていたんですが甘かったですな。
さてそのデビュー戦、牝馬限定の京都芝1800m。ふわっとしたスタートから後方を淡々と追走。4コーナーを回るときもほぼ最後方で「こりゃダメだ・・・」と思ったのですがなんだかテレビに映っていない画面の外で爆伸びした模様で終わってみれば8着を確保。あとからパトロールビデオを確認するとほぼノーステッキで前にいた馬たちをぶっこ抜いており、レース後の武豊騎手のコメントもわりと好感触のようでした。
で、その2戦目は宝塚記念の当日、同じ芝2200mを走る未勝利戦に臨みました。パドックではややテンションも上がり気味でチャカついてはいましたが、その眼には闘志がみなぎっておりイレコミというより程よい気合いと見えました。返し馬でもテンション高めではありましたが発汗がきついわけでもなく不安材料にはなりませんでしたね。
スタートは初戦同様にソロっと出た感じでしたが慌てずに後方を追走。向正面から外目を徐々に押し上げて残り600mあたりからスパート、いい手応えのまま4コーナーでは先行集団に取り付いていざ直線勝負へ。
この時点でかなり手応えに余裕があるように見えたので「これは勝ったか!」と思いました。
直線では馬場の真ん中、いいところを通ってぐんぐん加速。坂を駆け上って最後は逃げ粘った馬を測ったようにきっちり差し切り待望の初勝利!
デビューまでが長かっただけに喜びもひとしおです。デビューするのは大変。勝つのはもっと大変。
この時期の未勝利戦はどの陣営もピリピリしていると思いますが、万全の体制で臨んでくれた松永幹夫調教師は流石ですね。
なにしろ脚元に不安があるため今後はどういうローテーションになるかわかりませんが、秋には「遅れてきた大物」と騒がれるくらい活躍できることを期待しています。
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